
この記事では、このような悩みに対して、現役公務員の立場から回答したいと思います。

この記事の内容
Fラン大学生でも公務員なれる理由
Fラン大学生こそ公務員になるべき理由
Fラン大学生が公務員を目指す上での注意点
Fラン大学生でも公務員なれる理由

「Fラン大でも公務員になれる」と最初に言いましたが、これにはちゃんとした理由があります。
理由はシンプルで、僕の働いている県庁では、地元の「Fラン大学」の出身者が一定の数をしめているからなのです。
なぜか特定のFラン大の出身者が多くいるのですが、聞くところによると彼(彼女)らはとても地元志向が強く、そのため地元の大学に進学したというのです。
そのような人たちが就職後も地元にとどまりたいと思うのは自然の成り行きですよね。
そして、県庁や市役所こそ、そのような地元志向のFラン大出身者の雇用の受け皿の1つになっているのです。
ちなみに、彼(彼女)らにとって地元の県庁に就職することは勝ち組であるらしいですが、これには僕も大いに共感するところがあります。
僕の勤めている県庁の職員の学歴で一番多いのは、地元の国立大学。
そして、その次に多いのが、Fラン大を含む地元の私立大学。
大体どこの県庁もこのような構成になっているのではないでしょうか。
このように、Fラン大の出身者が多く働いているということは、Fラン大学生でも公務員になれるという何よりの証拠と言えるでしょう。
Fラン大の出身者こそ公務員になるべき3つの理由
それでは、「Fラン大学生こそ公務員になるべき」と僕が考えている理由について、説明したいと思います。
Fラン大学だと民間企業の就職は厳しい
まず言えるのは、Fラン大学だと民間企業の就職がかなり厳しいということです。
なぜなら、待遇が良いとされている大手民間企業の採用試験では、学歴フィルターが確実に存在するからです。
公務員の採用試験のように学力によってふるいをかけない代わりに、学歴によってフィルタリングする必要があるのは当然ですね。

こんな話よく聞きませんか?
ここでいう「民間企業に就職することが厳しい」というのは、何も「民間企業に就職することが無理」という意味ではありません。
つまり、まともな就職先にめぐり会う可能性が非常に低いということなのです。
もちろん、「あまり知られてないけど実は高待遇」という企業も、インターンシップをしまくるなどして探せば見つかるかもしれません。
しかし、「条件が良い企業の採用枠は、ランクが高い大学から埋まっていく」というのが、就職活動における絶対原則です。
東大や京大ですら就職先探しに困るような時代です。
Fラン大学生だと、なおさら良い企業に採用される可能性は絶望的と言えるでしょう。
そんなわずかな可能性に時間を費やするくらいなら、広く間口の開かれた公務員を目指す方がはるかに確実と言えるでしょう。
公務員は出身大学で給料・待遇などは変わらない
公務員であれば、入りやすさや、入った後の待遇、すべてにおいて学歴が関係ありません。
つまり、公務員試験さえクリアしてしまえば、誰でもなることができるのです。
民間企業だと学歴フィルターによってFラン大学が就職するのは厳しいですが、公務員試験であれば他の大学生と公平に競争することができるのですね。
そして、一度公務員になってしまえば、出身大学によって給料や待遇に差が出ることはありません。出世にも学歴は関係ないのです。
つまり、全ては実力次第ということなのです。
言ってしまうと、学歴が関係ない地方公務員は、高学歴にとってコスパが悪い就職先です。
つまり、逆に言えば、低学歴(Fラン大学生)にとっては非常にコスパが高い就職先なのです。
一度公務員になってしまえば、東大や京大、そして地元の国立大学出身者と全く同じ条件・待遇が待っているのですから。
就職先のオプションが増える(20代限定?)
繰り返しになりますが、 Fラン大学生が新規学卒者として民間企業に就職しようとするのは絶望的です。
しかし、一度公務員なってから転職するとなると話は変わります。
つまり、一度公務員になることによって、実質的に学歴がほぼリセットされ、転職先の選択肢が広がるというメリットがあるのです。

こんなことがよく言われていますよね?
たしかに一般論はそうなのですが、例外も多くあります。
僕の知っている話だけでも、実際に県庁職員を辞めて民間企業に転職した人は少なからずいるのですね。
感覚としては、公務員の世界にどっぷりとつかってしまった人よりも、若手職員の段階でリタイアして転職というパターンが多い感じがします。
もちろん、ただ公務員になればいいというものではありません。
公務員としてバリバリ成果を出すことが前提です。
しかし、Fラン大学生であれば、公務員として実績を一度作った上で転職活動をする方が、少なくとも新規学卒者の時の就職活動よりも選択肢が増えることは間違いないでしょう。
「〇〇大学出身」ということよりも、「県庁職員としてどのような実績があるか」ということを企業の面接官がフォーカスするのは自然の流れですよね。
Fラン大学出身という要素はうすまり、転職活動が有利になることは間違いないでしょう。
Fラン大の出身者が公務員を目指す上で注意するべきこと
最後に、 Fラン大学生が公務員を目指す上で注意するべきことについて詳しく説明したいと思います。
基礎から徹底的に公務員試験対策を行うこと
F ラン大学生が公務員を目指す上で注意するべきことはまず、基礎から徹底的に公務員試験対策を行うということです。
公務員試験、特に筆記試験は大学受験と共通するところがあります。
激しい受験競争を勝ち抜いてきた人たちと比べ、Fラン大学生がスタート地点で不利にあることは自覚しないといけません。
Fラン大学生が一番手っ取り早く、基礎から公務員試験対策をする方法は、早い段階から公務員試験の受験予備校に通うことです。
大学4年生になってから公務員試験対策を始めようとすると、試験までの期間が短いため、どうしても応用的な内容しか学べなくなってしまいます。
基礎が出来上がってない状態でいきなり応用から入るのは全くの無駄骨です。
そのため、早くから公務員試験の予備校に通うなどして、基礎から徹底的に試験対策を行う必要があるのですね。
国家公務員はダメ
公務員であれば、就職先はどこでもいいわけではありません。
なぜなら、国家公務員、すなわち中央省庁の官僚の場合、民間企業の就職と同じく学歴フィルターが存在するからです。
採用試験をクリアしたところで、いわゆる「省庁訪問」という形で、学歴によるフィルタリングが行われているのです。
中央省庁の官僚の多くが、東京大学の出身者で固められているというのは有名な話ですよね。
これに対して、地方公務員の場合、学歴フィルターはありません。
採用試験さえクリアしてしまえば、誰でもなることができるのです。
僕がここまで「Fラン大学生でも公務員になれるし、むしろ公務員になるべき」と言っているのは、あくまでも地方公務員であることを前提としています。
東大を頂点とした学歴フィルターがあるなか、 F ラン大学生が国家公務員を目指そうとするのは無謀すぎると言えるでしょう。
リスクヘッジしておくこと
それから、出来る限りたくさんの自治体の採用試験を受けることによってリスクヘッジする必要があります。
Fラン大学生こそ公務員に特化した就職活動を行うべきなのは間違いないのですが、採用試験を受ける自治体を一つに絞るのは避けるべきなのです。
なぜなら、Fラン大学生だと民間企業の就職が厳しいため、公務員試験に落ちてしまったから民間企業の就職活動に切り替える、という潰しがきかないからなのです。
公務員を目指すからには、どこかの自治体には確実に引っかかるよう、周到に公務員試験の準備をしないといけないのですね。
市役所でも県庁でもどこの自治体でも対応できるように、早くから公務員試験対策予備校に通うなどして、しっかりと基礎を固めておくべきなのです。
まとめ
Fラン大学生でも公務員になることは十分可能だし、むしろなるべきである、ということについて今回は解説しました。

こんな意見をたまに見かけますが、現役公務員の立場からはあまりオススメしません。
なぜなら、世間のイメージと反して、一度公務員なってしまえばむしろ可能性が広がるからなのです。
記事の中でもお伝えしたように、公務員になってしまえば転職先のオプションが増えます。
それから、元公務員という肩書きをいかしてフリーランスに転職することを可能です。
もちろん、居心地が良ければそのまま働き続けることできます。ノルマもリストラもない公務員だからこそですね。
就職先をどこにしようか悩んでいる暇があるのなら、今からでもさっさと公務員試験の準備を始めてしまうことをオススメします。