学歴

公務員に出身大学は関係ないと言い切れます!採用だけではなく、昇進・待遇も含めて

2020-11-09

採用も待遇も昇進も表向きには大学は関係ないって言っているけど、どうせ裏では高学歴が優遇されているんでしょ?

地元の大学の学閥が強くて働きにくいんじゃない?

地方公務員についてこのようなイメージをお持ちではないでしょうか?

現役の地方公務員という立場からお答えすると、公務員として働く上で出身大学は全く関係ありません。

この記事では、これまで地方公務員として働いてきた中で感じた「公務員の出身大学のリアル」について、僕の実体験をお伝えしたいと思います。

公務員の「採用」に出身大学は関係ない

まず、公務員になるための採用試験に大学は関係しません。

なぜなら、公務員試験の制度上、学歴によるフィルタリングは不可能ですし、実際に、僕の周りでは、地元の国立大学からFラン大、県外のあらゆる大学の出身者が県庁職員として働いているからです。

地方公務員になるには大学はまったく関係ないということについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

地方公務員になるにはどの大学のどの学部がオススメ?現役地方公務員が回答します!

もちろん、地元の国立大学の出身者が、一般行政職の職員の中で圧倒的に多いのは事実です。

しかし、それはそもそも、その大学から県庁を受験する人の母数が多いだけなのです。

もし、出身大学による足切りがあるとすすれば、僕の周りからF ラン大学出身の職員が一人もいなくなることになります。

当然、そんなことはありえないのですよね?

公務員の採用試験では、出身大学なんてなんの評価要素にもならないのです。

公務員の「給料・待遇」に出身大学は関係ない

初任給はホームページに載っている額が唯一の正解です

初任給の決定に出身大学は全く関係ありません。

地方公務員の初任給を決定するおもな要素は、

  1. 最終学歴(高卒・大卒・院卒のどれか)
  2. 職歴
  3. その他(在学中の留学経験など)

の3つとされていますが、現実も全くこのとおりです。

もし、同じ年齢の大卒者の間で初任給に差があるとすれば、それは留学経験や在学中の職歴(インターンシップ)などが可能性として考えられるでしょう。

少なくともどこの大学出身かは全く関係ないのです。

実際に、年齢も最終学歴も同じ同期が、留学経験が考慮され、僕よりも初任給が高く設定されていたことがありました。

「偏差値」的には僕の出身大学よりもはるかに低い大学の出身にも関わらずです。

このことからも、どこの大学出身かという要素は初任給を決める上で全く影響がないことは間違いないでしょう。

福利厚生も出身大学によって差はない

年間の休暇日数や手当の金額などの福利厚生も、出身大学によって差が出るということはありません。

これらは全て、地方公務員法やその他の条例にによって決められているのです。

そして、休暇や手当に関するこれらの法令を見るかぎり「出身大学」という言葉はどこにも出てこないのです。

たとえば、年次有給休暇の日数は全ての職員に平等に20日与えられます。

東大出身者だと40日与えられて、Fラン大だと5日しかもらえない、なんてことは当然ありえないわけです。

Fラン大学生こそ公務員になるべき3つの理由と公務員を目指す上での注意点!

当たり前のことですが、出身大学によって福利厚生に違いが出るということはありえないのですね。

公務員の「人事評価」に出身大学は関係ない

出身大学と出世は全くリンクしない

「どこの大学出身か」ということと「公務員として出世する能力」は全くリンクしません。

つまり、公務員として出世するかは実力の運の問題で、そこに学歴という要素は全く関係ないのです。

実際に僕が関わってきた人だけでも、次のような両極端な2つの事例がすぐに思いつくくらいです。

地元の国立大学の法学部出身(地元だとエリート)だけど仕事が出来なくていつまでも主査

Fラン大学出身でもバリバリ仕事ができて、課長補佐からいつも頼られている主査

僕が勤めている県庁では、出世コースを着実に歩んでいる人の学歴は本当にバラバラです。

県庁職員として出世するためには、学歴なんかよりも、県庁という組織の上に立つのに必要な能力を磨くことの方がはるかに重要なのですね。

「未来の副知事」を間近に見て感じた、県庁で出世する人々に共通する3つの特徴

これからはより人物重視の傾向に

しかも、これからはますます、人物重視の傾向になっていくことは間違いないでしょう。

学力を過度に重視したかつての採用方法による弊害がかなり目立ってきたため、このような採用方式を全体的に見直す流れになってきているのです。

つまり、これまでの公務員試験が面接試験よりも筆記試験にウエイトを置いていたことによって、「高学歴コミュ障」ばかりが集まってきたのですね。

高学歴コミュ障 = 高学歴で勉強ができても、公務員として基本的な仕事上のコミュニケーション能力がかけている人材

かつて総務課で働いていたとき、部内の人事を担当していた同僚が、このような「高学歴コミュ障」の人材配置に頭を抱えていました。

僕の周りでは、様々な大学の出身者が働いていて、大学に関係なく出世しています。

このことから、現在では学歴重視の考えはほとんどなくなったと言っても間違いないでしょう。

現役の県庁職員が「地方公務員に学歴は関係ない!」と断言できるワケを教えます。

公務員としての「働きやすさ」に出身大学は関係ない

「学閥」の存在を感じたことがない

まず、地方公務員の職場には「学閥」というものは存在しません。

少なくとも、僕の勤めている県庁では全く聞いたことがありません。

直近の人事を見ると、面白いことに副知事・部長・次長・総務課長はみんな別の大学出身なのです。

副知事や部長の最終学歴を見ても出身大学はバラバラで、中には県庁ではわりと少数派の大学出身の副知事や部長もいるのですね。

そもそも、副知事や部長がマイナーな大学出身だと、地元の国立大学出身者が職員の大多数を占めている中で学閥を作ることなんて不可能ですよね?

実際、僕は県庁職員として働き始めてから自分の最終学歴をほとんど意識することがなくなりました。

ほんとに県庁って学閥がなくて楽だよな

民間企業から公務員に転職してきた同僚たちは大体このように言っています。

民間企業、特に体育会系色が強い会社だと学閥という文化が根強く残っているそうなのです。

それに比べて、県庁は学歴に対して非常にフラットな組織と言えるでしょう。

「学歴」はただの話のネタ

地方公務員として普段働く上で、学歴はただの話のネタの1つに過ぎません。

何年も働いていると、当然、学歴よりも「仕事ができるか or できないか」という軸でしか周りから見られなくなるのです。

今年新規採用された〇〇さんって、東大生なんだって!

東大卒くらい話題性があると最初こそこのように言われますが、採用されて何年もすると、どこ大学出身かという事実は風化していきます。

もちろん、それ以外の大学だと学歴については最初からノータッチです。

〇〇さんって仕事もできて高学歴なんだ

〇〇さんって東大卒なのに使えない

入庁してから何年もすると、東大卒でもせいぜいこのように言われるくらいです。

周囲からの基本的な評価基準はあくまでも「仕事ができるか or できないか」であって、学歴なんてただの飾り付けなのです。

出身大学なんてただの話の小ネタの一つに過ぎないのですね。

さいごに

公務員に出身大学が関係ないということがお分かりいただけたでしょうか?

何年も公務員として働き続けると、出身大学というものを本当に意識することがなくなってくるものです。

自分の出身大学でも地方公務員になって働けるのだろうか?

たしかに、内情を知らないとこのように考えてしまう気持ちもわかります。

しかし、実際に地方公務員として働いている立場から言わせてもらうと、そのような心配ははっきり言って全くの的外れです。

公務員になってしまえば、出身大学なんて全く関係なくなります。

ムダな心配はせずに、しっかりと準備して公務員試験に臨みましょう。

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