
安心してください。
今回は、現役公務員がこのような不安に対してアドバイスします。
バッシングが起こるメカニズムを理解し、正しく対処すれば、公務員バッシングに対して全く恐れる必要はないのです。
この記事の内容
公務員バッシングが起こる原因
公務員バッシングに対する正しい対処法
この記事の執筆者
キャリア5年以上の現役公務員
公務員バッシングが起こる3つの原因
そもそも、「バッシング」とは何でしょうか?
まず、「バッシング」の定義を明らかにしておきます。
「批判」と「バッシング」の違い
批判とは、良い点と悪い点をハッキリと区別して、相手を評価すること。
バッシングとは、相手をおとしめることだけを目的にした、根拠のない過剰な批判。

その上で、なぜ公務員バッシングは起こるのかというと、
- どんなときでも公務員だけ安定してるいるように見える
- 公務員は叩きやすい
- 「目に見える努力しか評価しない」日本人の精神性
という3つの理由があると考えられます。
それぞれについて順番に説明します。
どんなときでも公務員だけ安定してるいるように見える
公務員バッシングが激しくなるのはどんなときでしょうか?
多くの会社員や自営業者が経済的に不安定になり、社会全体の不満が高まったときです。

たしかに普段から公務員はバッシングされやすい存在です。
しかし、公務員バッシングがもっとも高まるのは、
- リーマンショック
- コロナウイルス騒動
など、決まって社会の不安や不満が増大したときです。
経済危機によって、民間企業などでは、
失業
ボーナスカット
給料の大幅削減
が簡単に起こりますが、公務員は比較的安定したままです。
もちろん、公務員の中にも生活が苦しく、きつい仕事を頑張っている人もいるのです。
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しかし、世間にとって、そんなことはどうでもよいのです。
民間企業や自営業が市場の落ち込みの影響を直接受ける中、公務員だけ
クビにならない
ボーナスもなくならない
給料も大幅に下がらない
ということばかりが注目されるのです。
今も昔も、
社会の不安や不満が高まったとき、公務員が怒りのはけ口になる
という構図は変わらないままなのです。
公務員は叩きやすい
叩きやすい存在であるということも、公務員バッシングを助長する原因であると考えられます。
公務員が叩きやすいとは、つまり、
- バッシングしても反撃してこない
- バッシングすることがタブーではない
ということです。
公務員はあまりにも人畜無害すぎるのです。
公務員バッシングを行っている代表格としては、
- マスコミ
- 政治家
- オピニオンリーダー
気取りのエセ知識人
などがいますが、彼らは叩きやすい対象を見つけるのが非常に上手です。

その理由は単純に、みずからの知名度や人気度を上げるためです。
公務員の不祥事をワイドショーで延々と流すことによって、視聴率を稼ぐ
地方議員が、政策批判のネタが思いつかないので、とりあえず公務員バッシングしておく
首長(知事や市長)が自ら、行政組織の内部批判を繰り広げ、有権者の支持を得ようとする(ポピュリズムという政治手法)
このようにバッシングすることによって、みずからの人気を上げようとするのです。
ただ、いくらマスコミや政治家が人気取りのためといっても、さすがにタブーには首をつっこみません。

その点、公務員は非常に叩きやすいのです。
しかも、
- 市場が不安定なときでも公務員だけ安定してる
- 「嫌われ者」の型にはまっている
と何かと悪いイメージが定着しているため、公務員バッシングは人気取りの手段としては非常にコスパが良いのです。
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公務員はバッシングの対象として、まさにちょうどよい存在なのです。
「目に見える努力しか評価しない」日本人の精神性
「目に見える努力しか評価しない」日本人の精神性も、公務員バッシングと深く関係していると、僕は考えています。
つまり、
目に見える努力をしていない者が、恵まれた地位にある
ということが、日本では忌み嫌われるのですね。
そのため、
たかだか公務員試験に受かっただけで、大した努力もせず恵まれた地位にある公務員
というのは、この国では格好の批判の対象になるのです。
たとえば、公務員以外にも、
中卒・高卒程度の学歴にもかかわらずビジネスで成功した成金
ただテレビで喋っているだけで大金を稼ぎ、おまけに美人女優と結婚した芸能人
といった人が嫌われる理由は、「目に見える努力」が感じられないからです。
- 成功するまでの長い下積み時代
- 番組制作についての綿密な打ち合わせ
- ビジネスに対する膨大な勉強量
など、「目に見えない努力」は評価されません。

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そのため、これらの人が失敗したときには、
事業で失敗して無一文になった様子を面白おかしく取り上げる
不倫スキャンダルを延々と叩き、挙げ句、意味のない謝罪会見まで開かせる
など、ここぞとばかりにバッシングを始めるのですね。
成金や芸能人ほどではありませんが、これと同じことが公務員にも当てはまると言えるでしょう。
【経験談】公務員バッシングに対してどう対処すれば良い?
それでは、公務員バッシングに対してどのように対処すれば良いのでしょうか?
公務員バッシングに対するたった1つの対処方法は、ズバリ
無視する
ことです。
無視する
これまで説明したように、公務員は世間からとてもバッシングされやすい存在です。
しかし、日頃からガチで公務員バッシングをしてくる人は、じつはあまりいません。
公務員バッシングなんて、社会全体の不安感が増したときに、一時的に激しくなる「単なる不平・不満」に過ぎないのです。

つまり、乱暴に言えば、公務員バッシングは実体のないオバケみたいなもの。気にするに値しないのです。
それから、
- マスコミ
- 政治家
- オピニオンリーダー
などが人気取りのための公務員バッシングをするたびにも、いちいち胸を痛める必要はありません。
なぜなら、彼らの本心は
- 視聴率を稼ぐこと
- 次の選挙で勝つこと
にあるのであって、全身全霊で公務員をバッシングすることに命をかけているわけではないからなのです。
ただ単に、他にちょうどよいバッシングの対象がないだけなのです。
たしかに、出世して幹部職員になると、議会やマスコミによる集中砲火をあびることもあります。
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しかし、管理職員でもなければ、公務員バッシングによる支障は何らありません。
結局、無視するのがベストな対処方法になるです。
まとめ
今回は、「公務員バッシング」というテーマについて解説しました。
この記事のまとめ
公務員がバッシングされやすいのは、次の3つの理由による。
- どんなときでも公務員だけ安定してるいるように見える
- 公務員は叩きやすい
- 「目に見える努力しか評価しない」日本人の精神性
公務員バッシングに対するただ1つの対処法は、「無視する」こと。