待遇

【現役公務員が解説】公務員宿舎はボロいよ!地方都市では住宅手当をフル活用すべき理由!

2021-01-18

公務員宿舎が安くて良いと聞くけど、実際はどうなのかなぁ?
現役の公務員が毎月どれくらい住居費を払っているか知りたい

この記事では、地方公務員を目指している人のこのような疑問に対して、現役公務員が回答します。

結論をいうと、

MR.K
ボロい公務員宿舎に住むくらいなら、同じくらいの家賃負担で民間住宅に住みましょう

ところで、なぜ公務員宿舎と同じくらいの家賃で民間住宅に住めるのでしょうか?

今回は、このあたりも含めて解説したいと思います。

この記事の内容

地方では公務員宿舎ではなく民間住宅に住むべき理由

公務員宿舎のデメリット

この記事の執筆者

キャリア5年以上の現役公務員

公務員宿舎を多数持っている県庁の職員

公務員宿舎とは?

そもそも「公務員宿舎」って何?
MR.K
まずは、公務員宿舎について簡単に説明します。

公務員宿舎とは?

国や地方自治体が職員である公務員のために建設した宿舎のこと

自治体によって「職員住宅」「官舎」「公舎」などとも呼ばれている

一人暮らし用月10,000円以下〜ファミリータイプの月40,000円前後と安価な家賃で入居できる

簡単に言うと、公務員宿舎とは、公務員版の「社宅」のことです。

基本的には、転勤がある国や県庁、政令指定都市などにしか存在しません。

公務員宿舎を持っている自治体の職員の住まいは、

  • 公務員宿舎
  • 民間住宅(普通の賃貸)
  • 持ち家

の3パターンになりますが、

今回は「賃貸」に限定して、公務員宿舎VS民間住宅で比較してみました。

地方都市なら民間住宅の一択

公務員宿舎の最大のウリは、安価な家賃で住めるということです。

MR.K
一見、公務員しか利用できない希少性もあり、とてもおトクという印象を受けますよね

しかし、じつは地方都市だと公務員宿舎を利用するメリットはそこまでありません。

むしろ、

公務員宿舎は絶対に利用してはいけない

とすら言えるのです。

地方都市の公務員であれば、住まいは民間住宅の一択なのです。

低い家賃相場+住宅手当→公務員宿舎と変わらない家賃

なぜ、地方都市では民間住宅の一択だと言いきれるかというと、

  1. 地方都市の安い賃料相場
  2. 毎月上限28,000まで支給される住宅手当

によって、実質的に公務員宿舎と同じくらい安い家賃で民間住宅に住むことができるからなのです。

地方だと毎月の家賃が58,000以下でもそこそこいい部屋に住むことができますが、これは実質家賃にすると3万円以下です。

MR.K
一等地の築浅ファミリータイプのマンションですら、実質5万円ほどで住むことができますよ

こうなるともはや、公務員宿舎を選ぶ意味は全くなくなります。

公務員宿舎を選ぶメリットは「家賃の安さ」だけなので、地方都市であれば、その唯一のメリットすらなくなってしまうのですね。

具体的な例(県庁職員の場合)

ちなみに、県庁職員である僕のケースですが、現在は、

  • 家賃50,000円
  • 県庁所在地の少し郊外の方
  • 2LDK(55㎡ほど)
  • 駐車場2台込
  • 木造
  • 築8年(2021年現在)

のアパートに実質家賃25,500円で住んでいます。

ファミリータイプの公務員宿舎の家賃が3〜4万円することを考えると、メリットしかありませんね。

何よりもキレイですし。

子供が生まれる前は、

  • 家賃55,000円
  • 県庁から3km圏内の都心
  • 1LDK(35㎡ほど)
  • インターネット無料
  • 鉄筋コンクリート
  • 築5年(2021年現在)

のマンションに住んでいました。

住宅手当が毎月26,500円支給されていたので、実質的な家賃負担は28,500円です。

たしかに、1〜2人世帯の公務員宿舎の家賃と比べると少し割高かもしれません。

しかし、コストパフォーマンスを考えると、家賃が1万円ほど高い民間住宅を選んだことに全く後悔はしていません。

なぜなら、この後説明するように、公務員宿舎に住むことによって、金銭では置き換えることのできない、見えない損失がたくさんあるのですから。

結局、公務員宿舎のメリットは「家賃の安さ」だけで、他にはデメリットしかないのです。

公務員宿舎を利用してはいけない理由

現役公務員の僕が、公務員宿舎を利用してはいけないとする理由は、

  1. ボロい
  2. 管理サービスが受けられない(自主管理)
  3. プライベートの空間に職場の人間関係が持ち込まれる
  4. クレーマーに目をつけられる

という4つがあります。

それぞれ、具体的に説明します。

ボロい

公務員宿舎は、かなりボロいです。

ほとんどの公務員宿舎が築30年以上たっているものばかりで、非常に老朽化が進んでいる状況なのです。

MR.K
平成初期に建てられた築年数20〜30年以内の物件ですら、「新しい」とされているくらいなのです

公務員に対する風当たりの強さなどから、公務員宿舎は廃止・縮小傾向にあります。

そのため、今では新規着工するものがほとんどなく、老朽化が進む一方なのです。

もちろん、建て替えや耐震補強工事などもされないため、現行の耐震基準を満たしていないものがほとんどです。

築年数が古いと、

  • 冬寒く・夏は熱い(断熱・遮熱性能が低い)
  • 上下階の生活音がつつぬけ(防音性が低い)
  • 一酸化炭素中毒のリスクをおかして暖を取る(設備の老朽化)
  • 害虫(ゴキブリ・ナメクジなど)がルームメイト

といったデメリットが満載です。

つまり、公務員宿舎に済むことによって、確実にQOL(生活の質)が下がります。

幸いなことに、僕は一度も住んだことがありませんが、公務員宿舎に住んでいる同僚の話を聞く限り、もう「お化け屋敷」としか言いようがありません。

もちろん、

  • 宅配ボックス
  • オートロック

といった設備なんてついていませんよ。

とにかくボロい

これこそ、公務員宿舎に住む最大のデメリットと言えるでしょう。

管理サービスが受けられない(自主管理が必須)

公務員宿舎は、基本的に管理会社がないため、建物を自分たちで管理しないといけません。

民間住宅であれば、通常、建物全体の管理は、大家さんや管理会社が行います。

たとえば、マンションのエントランス・廊下・駐車場などの共用部分は、管理会社が掃除・メンテナンスしてくれるのが普通ですよね。

公務員宿舎だと

  • 当番制で、共用部分を自分で掃除
  • インフラ設備が故障したとき、自分で業者を手配

といったことをしないといけないのです。

民間住宅であれば、管理会社に連絡すれば一発で解決することばかりですね。

共用部分の管理だけではなく、

  • 入退去時のハウスクリーニング
  • インターネットの回線工事の手配
  • 部屋の設備の修理業者の手配

なども、全て自分でする必要があります。

公務員宿舎の基本スタンスは、「ほったらかし」なのですね。

たとえば、インターネットは、一戸建てと同じく回線工事から行わないといけません。

当然、共用部分に回線が引き込まれているわけがないので、新しく回線の引き込み工事が必要なのです。

しかも、官舎にもよりますが、わざわざ引き込んだ線を退去時に撤去しないといけないところもあるのです。

MR.K
退去時の原状回復が原則ですよ

最近はインターネット利用無料の民間住宅が増えていることを考えると、あまりにも残念すぎます。

このように、公務員宿舎に住むと、何から何まで自分でしないといけないことが多いのです。

民間住宅だと当たり前の存在である、大家さんや管理会社がいかにありがたいか存在かわかりますね。

プライベートに職場の人間関係が持ち込まれる

公務員宿舎に住むことによって、同じ職場の同僚と「ご近所さん」になる可能性が非常に高くなります。

つまり、住宅というプライベート空間でも常に職場の人間関係を意識しなくてはならなくなるのです。

当然、公務員宿舎に住んでいるのは、100%公務員しかいませんよね。

仕事終わりや休日といったオフの時間でも、常にスイッチオン

で気が休まりません。

詳しくはこちらの記事で解説していますが、地方都市に住むことのメリットは、他人との距離感がちょうどよいことです。公務員宿舎に住むことによって、地方都市のメリットが台無しになるのです。

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別に、同僚・上司を敵視しているわけではありません。

ただ、仕事のことを思い出させるトリガー的存在が家の周りをウロウロしていると思ったら気が休まらないだけなのです。

個人的には、これが公務員宿舎を選ばなかったもっとも大きな理由です。

しかも、職場の人間と生活空間を同じくすることによって

  • 乗っている車
  • 着てる服
  • 家族の顔
  • オフの行動(一部)

などのプライバシーが筒抜けになってしまいます。

コイツ、〇〇(←ある高級外車名)に乗ってるんだよ

〇〇部〇〇課のアイツ(←仕事上の態度が悪い嫌われ者)、私服ダセーし、車はヤン車

これは、飲み会の席で、僕が実際に耳にした恐ろしい会話です。

さらに運悪く、知り合いと部屋が上下左右となり合わせにでもなってしまったら最悪です。

低すぎる防音性能のせいで、日常会話や生活音まで筒抜けになってしまいます。

MR.K
「ルームメイト」確定です

それはそれで、妙な連帯感が生まれて良いかもしれませんが、僕は絶対に嫌です。

公務員宿舎に住むことによって、年がら年中、職場の気配を感じることになるため、精神的によくありません。

クレーマーに目をつけられる

公務員宿舎に住むことによって、クレーマーに目をつけられやすくなります。

普段生活する上で、外から見てわれわれが公務員だとバレることはほとんどありません。

しかし、公務員宿舎なら、住んでいるのは100%公務員とその家族です。

どうやら、クレーマーたちはそこに目をつけるらしいのです。

MR.K
職業柄、公務員はなにかと嫌われやすい存在です
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もちろん、ほとんどの人は、そこまで暇ではないので実際に行動を起こしません。

たとえ、心のなかでは公務員のことを毛嫌いしていてもです。

しかし、中にはしっかりと公務員の行動を監視して、役所にクレームを入れてくる人もいるのです。

公務員宿舎の駐車場でタバコをふかしている職員がいた。

これは、僕が働いている県庁に実際に入ってきたクレームです。

当然、素行が悪い公務員に非があるのは言うまでもありません。

ただ、公務員でなければここまで行動を監視されることもありませんよね?

また、あくまでも伝え聞いた話ですが、

玄関ドアを叩かれる

ゴミを撒き散らかす

など、公務員宿舎をターゲットにした嫌がらせも実際にあるようです。

つまり、公務員宿舎に住むことによって、

不特定多数のクレーマーから常に監視されている

ことになるのです。

民間住宅でつかず離れずのご近所付き合いをすれば、このようなことはありません。

たとえご近所さんに公務員であることが知れ渡ったとしても、普通にしていれば、嫌がらせされるこなんてないのです。

公務員宿舎に住むことによって、公務員嫌いのクレーマーから一方的に狙われるリスクが増えるのです。

まとめ

今回は

デメリットばかりのボロい公務員宿舎に住むくらいなら、民間住宅に住みましょう

ということを中心に説明しました。

この記事のまとめ

地方都市の公務員の場合、安い賃料相場と高めの住宅手当によって、実質的に公務員宿舎と同じくらい安い家賃で、はるかに快適な民間住宅に住むことができる。

次の4つの理由から、公務員宿舎はできるだけ利用してはいけない

  1. ボロい
  2. 管理サービスが受けられない(自主管理)
  3. プライベートの空間に職場の人間関係が持ち込まれる
  4. クレーマーに目をつけられる

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-住宅手当, 公務員宿舎

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