出世

【現役職員談】県庁で本当に出世する人が行く部署はどこか?なぜ若手の時から経験させられるのか?

2020-11-01

県庁で出世する人が行く部署はどこ?

この記事では、現役の県庁職員がこのようなに疑問にお答えします。

  • 財政課
  • 人事課
  • 企画課
  • 秘書課

県庁職員の出世コースとして、よく耳にするのはこのような部署ですよね。

本当のところは、どうなのでしょうか?

MR.K
かつて、事業部の総務課職員として、これら「出世コース」の職員とともに仕事をしてきた経験をもとにぶっちゃけたいと思います。

この記事で解決する疑問

県庁で出世する人が異動する部署はどこなのか?

財政課・人事課・秘書課などは出世コースとよく言われるが、本当なのか?

県庁で出世する人は、なぜ若手のうちから出世コースの部署を経験させられるのか?

この記事の執筆者

現役の県庁職員(キャリア5年以上)

かつて、財政課・秘書課・企画課の職員と日常的に仕事のやり取りをしていた

無料プレゼントのお知らせ!

公務員試験対策ガイドブック

数量限定!

完全無料

2分で登録

大手予備校

勧誘なし!

\期間限定で「無料お試し講座」の特典付き!/

さらに詳しく見てみる

県庁で出世する人が行く部署はどこ?

冒頭で、

  • 財政課
  • 人事課
  • 企画課
  • 秘書課

は、「一般的に、県庁で出世する人がいく部署とされている」ということをお伝えしました。

これらの部署が出世コースであることには、おおむね間違いないでしょう。

※ただひとつ、「企画課」については組織によってポジションが違うようなので、のちほど詳しく説明したいと思います。

財政課

まず、財政課が県庁の出世コースの部署」ということは間違いありません

財政課のおもな仕事は、

  1. 予算
  2. 議会

2つですが、これらは県庁における最重要のパートです。

最重要パートに精鋭職員が配属される、というのは当然のことでしょう。

もちろん、財政課でのつらい時期を乗り越えれば、待っているのは「出世」です。

現役県庁職員が地方公務員の昇進モデルを徹底解説!役職ごとの年収・仕事内容は?

続きを見る

MR.K
僕が知っている財政課のOB職員は、みな若くしてポンポンと昇格していますよ

そして、昇格して配属されるところは、

県庁の中枢的な部署

中央省庁(出向)

だったりします。

【現役地方公務員が暴露】地方公務員の出向のリアル!主な出向先は?出向のメリット・デメリットは?

続きを見る

ところで、

財政課は一体どれくらい激務なのでしょうか?

財政課の繁忙期のピークは、予算編成期(毎年10月頃〜次の年の1月)なのですが、

この時期は、何日も家に帰れないことが当たり前になります。

はぁ…、最近忙しくて終電逃してばっかりだよ

なんて生ぬるいものではありませんよ。

深夜のタクシー帰りでも、毎日家に帰れたら幸せ

こんなふうに、だんだんと感覚がマヒしていくのです。

それから、予算だけではありません。

議会も、県庁の中では予算の次に激務を強いられる仕事

なのです。

「予算は議会の議決を経て成立するもの」という建前から、多くの都道府県庁では、財政課が予算と議会を受け持っています。

年に4回開かれる議会ですが、会期は年間の営業日の1/3以上のボリュームを占めています。

 会期中は、答弁調整のために、財政課の職員も事業部の職員も毎晩夜中まで残らされます。ほんとにムダな作業です。

MR.K
それから、通常の予算編成と議会に加えて、大幅な補正予算が組まれるときもスポットで忙しくなります

予算と議会という2大業務を所管していれば、超絶激務になるのは当然なのかもしれませんね。

県庁1位の出世ポスト

県庁1位のブラック部署

という2つの顔を持つ部署。

それが、財政課なのです。

人事課

次に、人事課は、県庁における出世コースの部署なのでしょうか?

 これについてもYESです。  

人事課の職員は、県庁内でもトップクラスの調整力が求められる存在です。

なぜなら、「人事 ≒ 職員の生活」という、「予算」や「議会」よりもはるかに生々しい利害を調整する必要があるためです

【体験談】ホントに公務員の異動希望は通るのか?異動希望を通しやすくするコツは?

続きを見る

少し言い方は悪いですが、予算や議会なんて、しょせんは他人事です。

いくら「県民のため」と言ったところで、じつは当事者意識はそこまでありません。

一方、「人事」はどうかというと、職員の直接的な利益が関わっているのです。

その証拠として、人事畑で高い調整力を身につけた職員たちは、若くして出生コースを歩んでいます。

MR.K
総務部以外の部でも、「幹部職員が人事課の経験者」ということがよくあります

では、人事課は一体どれくらい激務なのでしょうか?

人事課の忙しさのピークは、人事異動作業(毎年度の1月〜3月)の時期です。

【永久保存版】現役地方公務員が語る「異動」のリアル

続きを見る

たしかに、財政課と比べたら激務度は少しマシかもしれません。

それから、人事課の出身者は、

決して無駄な仕事をしない

普段は、サービス残業をすることなく定時で帰宅

このような人が多いという印象です。 

しかし、この人事異動作業のときだけは、例外なく毎晩夜中まで作業しているそうです。

MR.K
かつて、僕と同じ事業部の総務課で人事を担当していた職員に、人事課出身の人がいました。

とても仕事ができる人でしたが、人事異動作業の時期だけは毎晩夜中まで残業していたのをおぼえています。

「ひとつの部内の人事」だけでもあれだけ残業していたのです。

「県庁全体の人事」と考えたら、どれだけ大変か容易に想像できてしまいますね。

企画課(政策企画課)

企画課(政策企画課)は、県庁の出世コースなのでしょうか?

MR.K
企画課といえば、横断的な観点から政策の総合調整を行う、県庁のブレーン的存在とよく言われますね。

これについては、必ずしも出世コースとは言えません

企画課が出世コースかどうかは、都道府県庁ごとに異なるようです。

じっさいに、企画課がどれだけ出世コースであるかは、

  1. 財政課と企画課の力関係
  2. 国と県庁の力関係

といった要素に強く影響を受ける傾向にあります。

そして、少なくとも僕の勤めている県庁に限っていうと、企画課は出世コースではないのです

なぜなら、うちの県庁では、

  • 財政課の力が強すぎる
  • 基本的に国の言うことにただ従っている

ため、相対的に企画課の力が弱いためです。

MR.K
じっさい、企画課の職員パッとしない人が多い印象ですし、

幹部職員の経歴を見ても、企画部門の出身者はあまりいません。

秘書課

最後に、秘書課は、県庁における出世コースの部署なのでしょうか?

これは、YESといえるでしょう。

 財政課や人事課ほどではないですが、秘書課出身の幹部職員も一定数います。

では、秘書課は一体どれくらい激務なのでしょうか?

秘書課の忙しさのピークは、財政課と同じ「議会」です

会期中は、

知事が議会で読み上げる答弁書を、毎晩夜中まで調整しなくてはならない

のです。  

意外かもしれませんが、秘書課の職員は一年中あちこちを飛び回るなんていうことはほとんどしません。

MR.K
知事や副知事の外回りにアテンドするのは、「秘書」だけですよ

案外、ほとんどの秘書課職員は、地味な答弁チェックばかりしていたりするものです。  

なぜ県庁で出世する人は若手から出世部署を経験するのか?

では、なぜ、将来の幹部候補職員が、若手のうちからこれらの部署を経験させられるのでしょうか?

たったひとつの理由

その理由を一言で言うと、

幹部候補生のストレス耐性テスト

です。

つまり、優秀と目される若手職員が激務の中でどれだけストレスに耐えることができるか実際に試してみる、という意味合いが強いのです。

これまで、色々な幹部職員を見てきて思うのは、

県庁職員として出世する人は、共通してメンタルがめちゃくちゃ強い

ということです。

これは、地方公務員という仕事の性質上、県庁で出世するためには、民間企業よりも高いメンタル力が求められる、ということがひとつの理由としてあるのかもしれません。

これまでで紹介した部署に共通するのは、どこも例外なく激務であるということです。 

実際にこれらの激務の部署に配属することで、ストレス耐性のありなしでフィルタリングできるのです。

つまり、

幹部職員としての資質(≒ストレス耐性)がある職員だけを、効率的にピックアップすることができる

のですね。

しかも、ストレス耐性テストは何度も繰り返されます。

詳しくは、こちらの記事で解説していますが、財政課・人事課・秘書課などの経験者は、出世して再びもとの古巣に戻ってくる、というパターンがほとんどです

現役地方公務員が考える出世コースとは?代表的なキャリアパスを紹介するよ

続きを見る

表向きな理由はともかくとして、人事サイドの本音はここにあるのではないでしょうか?

「若いうちからヒトやカネの動きを支配」はウソ

優秀な若手職員を財政課や人事課に配属するのは、若いうちからヒトやカネの動きをコントロールする練習をさせるため

ネット上などでは、このようなことがよく言われていますが、僕はそのようには思いません。

なぜなら、若手職員が「権力の中枢でヒトやカネの動きをコントロール」なんてできないからです。

たしかに、財政課や人事課に配属されれば、ヒトやカネの動くルールを見て学ぶくらいならできるでしょう。

しかし、じっさいは、

知事をはじめとする幹部職員が、トップダウンで決めることがほどんど

なのです。

予算事業の査定だって、財政課長や総務部長にレクチャーする段階で、すでに担当案なんて跡形もなくなっているのが常です。

MR.K
深夜残業までして財政課の事務担当者といっしょに形にしたものが、上層部の意向でガラリと変えられてしまうことを何度も経験してきました。

若手の担当職員ができることなど、何もありませんよ。

結局は、トップダウンの決定事項を、ただ淡々とブレークダウンするだけなのですね。 

公務員の仕事がつまらない本当の原因。それでも僕が公務員を続ける理由

続きを見る

おわりに(それでも出世したいですか?)

今回は、「県庁で出世する人が行く部署」というテーマについて、解説しました。

もちろん、これらの部署を経験したからといって、必ず出世できるわけではありません。

途中でメンタルをダメにしてしまった職員も何人も見てきました。

それでも、出世したいと思いますか?

僕は、そこまでして出世したいと思いません。

現役地方公務員の僕が出世したくないと思う6つの理由を教えます

続きを見る

やっかみでも何でもなく、「出世」という名誉と引き換えに、人間的な暮らしを捨てたくはないだけなのです。

出世なんかしなくても、ただ公務員であるだけで、

  • 身分保障は手厚く
  • 毎年勝手に昇給していく

のですから。

-出世
-激務, 異動, 県庁職員

© 2021 それでも公務員になりたいの?